2019.04.24

問題社員が退職するときの「交渉」フロー

皆さん、こんにちは。

 

会社内に問題社員(いわゆるクレームの多い扱いづらい社員など)はいませんか。問題社員が退職する際には、退職理由や金銭など条件面の合意をきちんと取り付けておかないと、後々深刻な労使トラブルを招くことがあります。

 

しかしいかに円満に解決し、感情的な不満を残さないよう「交渉」していくかがトラブル予防のカギになります。

ポイントとして一番重要なのは「退職理由」です。自己都合退職を解雇として取り扱ったり、解雇と退職推奨を取り違えたりするとのちにその理由をめぐってトラブルになります。

ここでの交渉のポイントは、「失業保険を早く貰いたいから」という理由で、事実と違う退職の理由にするという不正は止めることです。

次に重要なのは、退職金などの金銭の支払いです。

 

就業規則に規程がある場合、規定に準じて支払いすることになりますが、規定を上回る特別な退職金を上乗せすることで退職者との交渉を円滑にするなども検討できます。

又、規定がなくても退職推奨に応じてくれた場合の見返りとして退職合意金を提示し、退職の合意締結をスムーズに執り行うことにつながるケースもあります。

ここでの交渉ポイントは、上乗せや合意金について、他社員に知らせないように注意することと、合意金の相場はケースバイケースなので勤続年数や役職等を鑑みて判断することで、不公平感を感じて別の労使問題に発展させないよう慎重に行うことです。

 

最後に、退職理由と金銭面、退職日などについてはトラブル防止のために証拠書類をきちんと残しましょう。自己都合であれば「退職願」、退職推奨であれば「合意書」などを取り交わすことでリスクを減らします。

ここでは離職票など退職後の金銭に係る情報も交渉の材料となります。

 

金銭不安を和らげるため、失業保険の内容について相手に丁寧に説明するようにしましょう。